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Hack Rom:NES Gradius AC

メーカーがリリースしたゲームに非公式の改造を加ることをRom Hackというらしい。で、HackされたRomをHack Romというのかな。

 

Rom Hackにはキャラクターや背景、画像の変更のようなゲーム性には変化を与えないものから、アイテムやマップ・ステージの追加のようなものもあるらしい。今でいうDLCでの追加要素を非公式でやってしまう様な感じだ。

 

僕が試したのは、オリジナルに近づけるRom Hack。ファミコン版GradiusACだ。ファミコン版Gradiusは1986年にリリースされたゲームで、オリジナルであるアーケード版のリリースは1年前の1985年。当時、アーケードの機体とコンシューマーゲーム機とではハードの性能差が大きく、大抵はアレンジやダウングレードを加えられ、コンシューマーゲーム機に移植されていた。ファミコン版Gradiusもアーケードと比べるとダウングレードした形で移植された作品だった。目立つ変更点としては、オプションが2個しかつかない、レーザーが太くて、短い、シールドのグラフィック(効果も?)が違うなど。当時はファミコンじゃこれが限界なんだろうなと思っていたが、ファミコンのシューティングゲームとしては十分完成されたものだったし、Gradiusらしさもちゃんとある良作で十分楽しめるゲームだった。

 

でも、GradiusACでは、そんなハードの性能差を乗り越えてファミコン版では削られた要素を追加して、アーケード版に近づけられている。

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RG350Mの画面を直撮り

写真はRG350MのファミコンエミュでGradiusACを実行した画面。もう別もんだ。RG350Mのような小さい画面で見ていると、老眼の僕には「これアーケードと同じじゃね?」と思うくらい凄い。

これで遊ぶと、「コナミは移植に手を抜いたんじゃないか?!」と思ってしまうほど。でも、パッチをあてた後のデータ容量が5倍くらいになるので、技術的な問題より、コストの問題が大きかったのかなと思ったりする。と言っても、ファミコン版の容量は384キロビット(48キロバイト)しかないので、5倍といっても250キロバイトくらいだけどね。

 

Hack Romを作るには

・オリジナルのROMデータ (.nes)

・パッチ (これがHackデータ部分)

・パッチをあてるツール(WinIPS)  が必要だ。

 

パッチは以下のサイトからダウンロード可能で、簡単な手順も書いてある。

http://hlc6502.web.fc2.com/frame.htm

 

WinIPSは以下

http://smblabo.web.fc2.com/

 

オリジナルのRomデータさえ持っていればやり方は簡単。

上記サイトからパッチを落としてきて、WinIPSであてていくだけ。オリジナルのRomに1つ目のパッチをあてて、生成されたファイルに次のパッチをあててという具合だ。

 

上記サイトから落とせるパッチはGraAC2007_op4_080914_2testMa.ipsまでだが、さらに改造が進んだものもある。現時点では元ネタのサイトがなくなってしまっているようなのだが、GraAC2007_op4_140727.xdelta3 というパッチをあてるとアーケードの基盤起動時のROMチェックのような画面が出てくる。もう、アーケード版だわこれw

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GradiusAC2014起動時の画面

実機でHack Romを遊ぶのはハードル高そうだけど、Emulatorなら比較的手軽に実行できるので、Emulatorで遊んでいるなら一度試してみるといいかも。

まあ、元のRomデータを吸い出すハードルがあるけどね・・・