今回は、ANBERNIC K101を入手したので、レビューをしていく。
ANBERNIC K101は、REVO K101 Plusとして販売されている機体のANBERNICでの販売名の様だ。今回のレビュー内では、以降本機を「K101 Plus」と表現する。
現在ANBERNIC 日本公式サイトでセール価格 ¥8,139という、お得な価格で販売されているので、欲しい人は今がチャンスかもしれない。
エミュ機じゃない、ゲームボーイアドバンス互換機:
K101 Plusは、10年ほど前にリリースされたK101というゲームボーイアドバンス互換機の改良版となる。
K101のファームウェアや十字キー・LRボタン等の改良がおこなわれてリリースされたのが、K101 Plusとなるようだ。
今回僕が入手したモデルは、さらにシェルデザインをファミコン風に変更したモデルとなる。
K101 Plusのスペック概要は公式サイトによると
- CPU:CPU速度: arm7 16.78 mhz、arm9 50〜100mhz
- 画面:3インチ TFT液晶 解像度320x480
- バッテリー容量:800mAh
- サイズ:145mm x 65mm x 19mm
- 重量:143g
となっている。
10年前にリリースされた時とハード構成が基本変わっていないこともあり、最近の携帯エミュ機と比較すると物足りなさを感じるスペックかもしれない。
ただ、この機体は「エミュ機」ではなく、「ゲームボーイアドバンス互換機」。
ゲームボーイアドバンスを動かすのに十分な性能があれば良いのだ。つまり、CPU性能なんて気にしなくて良い。
画面がTNT液晶ってことで、若干気にはなるけど、正面から見る分には十分に明るいしピクセルパーフェクトを求めなければ十分綺麗に表示されていると思う。
解像度についてだが、解像度だけ見ると3:2でゲームボーイアドバンスと同じ比率なんだけど、実際の液晶は4:3になっている。なんか特殊な液晶みたいです。
Twitterでご指摘を頂きました。(感謝)
付属品:
付属品は充実している。
説明書(英・中)・液晶保護ガラスフィルム・液晶クリーナー・充電器(5V-1A)・充電ケーブル(USB A to miniB)・精密ドライバー(バッテリー裏蓋外し用)・AV出力ケーブル となる。
充電がUSB miniBなので、ちょっと古めかしいが、充電器もケーブルも付属しているので問題は無い。また、うれしいガラス保護フィルム付きだ。
さらに、AV出力用のケーブルまで付いている。個人的にはこれもうれしいポイント。AV出力については後述する。
ゲームボーイアドバンス互換性能:
ゲームボーイアドバンス互換機なのだから、まずはゲームボーイアドバンスのカートリッジがちゃんと使えるのかが気になる。
対応リスト的なものを探したが見つけられなかったが、色々なレビュー記事を見る限り、互換性は高いようだ。
今回僕が試したゲームも全て問題なく動作した。
説明書によると、ゲームボーイ、ゲームボーイカラーのカートリッジには対応していないようだ。
また、EDGBA-X5・EZOに対応と書かれており、恐らくEverDriveやEZ Flash Omegaが使えるものと思われる。ただ、付属のK-Cardがあれば事足りるので、わざわざEverDrive等を使う意味は無いと思う。
エミュ性能:
エミュ性能についても、少し触れておこう。
Anbernic公式サイトには、GBC、GB、NES、SMS、GG、PCEをサポートと書かれている。
実際に、PCエンジンのR-Type・ビックリマンワールドを試してみたが、起動は出来るがフルスピードは出ず、快適にゲームができる状態ではなかった。
ファミコンのスーパーマリオブラザーズでは、普通に遊べるレベルではあったが、若干ノイズが入るので、こちらも快適とは言えなかった。
一方で、ゲームボーイ・ゲームボーイカラーのゲームは快適に遊べた。
なので、ゲーボーイアドバンスの互換機と割り切って使う事にし、エミュ性能については期待しない方が良いと思う。
操作性:
筐体サイズは、ファミコンのコントローラーより一回り大きい印象。ファミコンのジョイカードを彷彿とさせる大きさだ。
慣れた大きさの為か、グリップは無いが握りは良いと感じる。
早速、スーパーストリートファイターIIXリバイバルを使って、コマンド入力精度を確認。
結果問題なし!
前回の記事でコントローラーには、グリップが無いと操作性が・・・とか言っていた僕だが、何故かK101 Plusでは何の問題もなく、昇竜拳も真空波動拳も出せた。おかしいな~。
筐体サイズ・厚み・十字キーの配置等が、僕には絶妙な構成だったのかもしれない。
ま、快適なんだし、良しとしよう!
AV出力機能:
K101 Plusには、AV出力機能が備わっており専用ケーブルも付属する。
出力はコンポジットでサウンドはモノラルとなってしまうが、老眼の僕としては大画面でサクッと遊べるというのは、うれしい機能だ。
僕はコンポジット入力の付いたモニターを持っていないので、以前PS2を遊ぶように購入したコンバーターを使って、HDMI出力に変換して試してみることにした。
さて、うまくいくのか?
上手くいきました!
音もちゃんとモニターから出力されます。(片側だけだけど・・・)
ステレオ出力したい場合、本体のイヤホンジャックから音を取れば、ちゃんとステレオ出力される。
いや~、ケーブル接続するだけで、大画面で遊べるのはうれしい。実機で外部モニター出力しようと思ったら、改造必須だもんね。
入力遅延の確認:
さて、実はここからが本題となる。なぜ「互換機」が欲しかったのか?だ。
ゲームボーイアドバンスのゲームを遊ぶだけなら、実機で良いわけだが、僕が持っているのはゲームボーイミクロなので、画面が小さくて見ずらい。
だったら、画面サイズの大きい携帯エミュ機で良いじゃんとなるわけだが、エミュ機には遅延という問題が付きまとう。特に入力遅延は僕の敵だ!
それなら、ゲームボーイミクロより少し画面サイズの大きい実機を買えばいいわけだが、実機を買ってIPS液晶化・バッテリー化・外部モニター出力化・EverDrive追加なんてしてたら、3万円でも足りないかもしれない。高い・・・・
で、安価な互換機はどうか?となったわけだ。
K101 Plusは、実機に劣る部分はあるものの、概ね僕の求める機能は詰まっていて¥8,139。これは試してみる価値ありだ。と言っても今回は、Anbernicからサンプル品を送ってもらったんだけどねw
つまり、K101 Plusで入力遅延を感じなければ、実機の代わり、いや、Mod化実機の代わりになりうると思ったのだ。
前置きが長くなったが、早速入力遅延チェックしてみよう。
チェック方法は僕が良く使う方法、「星のカービィの刹那の見斬り」を使う。
チェックの比較対象として、以下の機体(ゲームボーイミクロ・RG280V)でも検証を行う。
検証は刹那の見斬りで反応した時に表示される、数字(恐らく反応フレーム数)がどうなるかで判断を行う。
検証結果は、
- ゲームボーイミクロ:10~11フレーム
- RG280V:14~15フレーム
- K101 Plus:10~11フレーム
実機とほぼ一緒!つまり、エミュ機と違って入力遅延は無いという結果だ。
高性能なエミュ機でも、3~4フレームの遅延は発生するので、RG280Vが特に悪いという事ではない。
3~4フレームって、0.06~0.07秒なのでゲームによってはほとんど感じない遅延かもしれないが、ゲームよっては致命的な遅延だったりもする。
K101 Plusなら、エミュ機ではキツかった、リズム天国の様なリズムゲー・音ゲーも楽しめそうだ。
K-CardでのGBA再現性:
さて、もう一つ検証しておかなければならないことがある。それは付属のK-Cardからゲームボーイアドバンスのゲームを実行しても、同様に遅延が無いか?!だ。
これの結果次第では、K-Cardの価値が変わってくる。
で、試してみたところカートリッジで遊ぶのと変わらず遅延無しだった!
イカス!
これなら、自分の吸い出したゲームボーイアドバンスコレクションを全て、K-Cardに突っ込んで、本体のみ持ち歩けば良いという事になる。
いちいちカセット差し替えないで良いのだ!これは便利。
いや~すっかりお気に入りの機種になりました。
現状、ゲームボーイアドバンスを遊ぶなら、K101 Plus一択まであります。
画面表示や充電ポートなど、残念な点はあれど、この価格なら許容範囲。
僕の様に実機のMod化に興味あるけど、価格や手間が気になる人には、お勧め出来る機体だ。
繰り返しになるが、Anbernicでは現在セール価格¥8,139で販売されている。Aliの公式サイトから買うより安いので、チャンスだと思う。
さらに、Anbernic日本公式ストアでは、Anbernic日本公式ストアから購入したユーザーが、修理パーツが必要であれば、カスタマーサービスに問い合わせすれば対応可能との事。
問い合わせ先は以下:
お問い合わせ:cxmyst520@gmail.com
ゲームパッド部分は消耗品みたいなもんなので、修理パーツが購入できるって言うのは良いサポートだと感じる。
さ~て、GBAを遊ぶ良い環境を手に入れたので、中古屋でもまわってゲームを買い漁ろうかな~w