今回はRG300Xのレビュー。
RG300Xは、1年くらい前に評判になっていた携帯中華エミュ機。ゲームボーイミクロそくっりなデザインが特徴の機体だ。
ずっと気になっていた機体で、今回、Anbernic社よりサンプル品を送ってもらい、実機を触る機会を得ること出来た。ラッキーw
スペック概要:
主なスペックは以下の通り。
- CPU:JZ4770 1GHz
- RAM:512MB
- 画面:3インチ
- 解像度:640 × 480
- OS:OpenDingux
- 重さ:152g
少し前の機体という事もあり、スペックは高くない。Anbernic社のエミュ機としては、3世代位前のRG350と同等性能。
エミュ性能としては、8~16ビットコンシューマーゲーム機が遊べる位の性能。PS1のゲームだと、タイトルによっては遊べるといった感じだ。
画面比は、見た目から3:2かと思いきや、4:3となっている。
デザイン・ビルドクオリティ:
この機体の特徴と言えば、ゲームボーイミクロそくっりなデザインだろう。
比べてみたのが以下の画像。
ゲームボーイミクロの液晶は2インチ、RG300Xは3ンチなのでサイズ感は大きく異なるが、デザインは上手くコピーされている。ゲームボーイミクロをそのまま大きくしましたって感じ。
筐体に使われている素材の違いはあるが、質感はゲームボーイミクロに負けてないと思う。
本体を持って振ると、カチャカチャとボタン類が動いている音がし、ちょっと安っぽく感じてしまう点は残念ではあるが、それ以外で不満点は無い。各パーツの精度も良く、全体的な質感は高い。
所有欲を満たしてくれるデザイン・ビルドクオリティを持った機体だと思う。
操作性:
十字キーは、Anbernicのいつものやつって感じだ。大きさが22mmでゲームボーイミクロの17mmと比べれば、かなり操作しやすい大きさだ。
試しにPS1のストリートファイターZero3で、十字キーの操作性チェックをしたが、80点という感じだ。慣れれば、昇竜コマンドもほぼ問題無さそう。
Anbernicの他の機体の十字キーと操作性を比べると、
RG503>RG300X>RG280V の順となる。
キーの大きさや仕組みは同じなので、単純に機体の大きさと位置で操作性が異なるだけだと思う。
あと、ちょっと気になったのが、ABXYボタンの配置。
最近のコントローラーでは、ABXYボタンは十字キーと同じように上下左右に並んでいるのが一般的だが、RG300Xでは少し斜めに傾いた配置になっている。
2つボタンのゲームボーイミクロと比べると、ABボタンの配置角度がそっくりなのがわかる。
僕の場合、ABXYボタンがあるコントローラーでは、Y(左)をBボタンに、B(下)をAボタンに割り当てて遊ぶ方が操作しやすいと感じるのだが、RG300Xでこのキー割り当てをすると若干の違和感があった。なので初期設定通り、BはB、AはAとして使う方が違和感がないと感じた。
わざわざボタンの角度を変えてくるあたりに、ゲームボーイミクロをコピーするという拘りを感じる。
拘りは、箱のデザインからも感じ取れる。デザイン、パクってるよね?!これw
一つ残念だったのが、僕の受け取った機体固有の問題だとは思うが、Yボタンの反応が悪かった事。軽く押すと反応せず、底をつくまで押さないと反応しないボタンになっていた。
速攻で分解して、アルコールで拭いたり、コンタクトスプレーを吹きつけたりしたが、正常にはならなかった。恐らくメンブレンが少し歪んでしまっているのが、原因だと思われるので、馴染んできたらよくなるかもしれない。
Anbernicでは、問い合わせれば交換部品も購入可能らしいので、メンブレン部分だけ交換する手もある。
問い合わせ先のメールアドレスは:cxmyst520@gmail.com
入力遅延:
エミュ機を手にすると、どうしても入力遅延有無を確認しないと気が済まない性格なので、RG300Xでも軽く入力遅延有無の確認をしてみた。
入力遅延の有り無しをいうと、有る。RG350系の機体と変わらない印象だ。
大体、4~5フレームの遅延だと思われる。ちょっと古めのSoCだし、ある程度は仕方ないのかもしれない。
ガチでシューティングやアクションを遊ぶならこの機体はお勧めできないが、RG300Xはどちらかというと、コレクション系の機体。デザインを気に入っているかどうかで、購入する機体だと思えば、この程度の入力遅延なら許容範囲と捉えても良いと思う。
気にしなければ、遅延で遊べない!!ってほどではない。
FW・CFW:
RG300Xは1年以上前の機体という事もあり、既にCFWも存在する。
以下2つがメジャーなものだと思う。
Adam imageは、統合インターフェースが用意されているようなCFW。
ROGUEはStockFWをカスタマイズしたようなCFWだ。
StockFWに不満があるなら、CFWを導入してみても良いとは思うが、個人的にはOpenDinguxの場合、StockFWのままでもそれほど不満を感じない。
実際、同様にOpenDinguxを搭載していた、RG350Mを愛用していた時は、StockFWのまま個別のエミュだけを最新化して使っていた。
RG300Xについても、暫くはStockFWのまま運用するつもり。
まとめ:
今時の携帯エミュ機としては、低めの性能ではあるが、コレクションアイテムとしては良い機体だと思う。立ち位置的には、Miyoo mini的なアイテムだろう。
デザインの再現性も良く、ビルドクオリティも高い。操作性も悪くない。
8~16ビットのコンシューマーゲーム機をメインに遊ぶなら、これだけでも良いかもしれない。
個人的には、ファミコンカラーってのが一番お気に入りのポイントだったりする。レトロゲーム好きなら手に取るとちょっとテンション上がる機体ではある。
RG300Xは、現在Anbernicの公式サイトで¥9,119で販売されている。円安の影響もあって安い!ってわけではないけど、この性能とクオリティならお買い得かもしれない。