今回はRG405Mのレビュー記事。
Anbernic社から受け取ったサンプル品でのレビューとなります。
- スペック概要:
- エミュ性能は十分:
- アルミシェルの質感が良い:
- 4インチ・画面比4:3のディスプレイは良いかもしれない:
- 4インチ・画面比4:3のディスプレイは良くないかもしれない:
- 十字キーの配置は嫌い:
- 十字キーの入力精度は調整が必要:
- 入力遅延は小さい:
- エミュレーターは自分で入れなおす方が良いかも:
- ランチャーが進化している:
- まとめ:
スペック概要:
まずは基本スペックの確認から。詳細は公式サイトで確認可能。
- CPU:Unisoc Tiger T618
- GPU:Mali G52
- メモリ:4GB LPDDR4X@1866Mhz
- ディスプレイ:4インチIPSタッチスクリーン、解像度640*480
- 内部ストレージ容量:128GB eMMC
- 外部ストレージ:最大2TBまでのMicroSDカードに対応
- OS:Android12
- バッテリー容量:4500mAh
- 無線通信:2.4/5G WIFI 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0
- シェル:アルミ合金
- 重量:260g
基本スペックは昨年リリースされたRG505とほぼ同じ。
RG450Mの特徴的な部分としては
- 4インチで画面比4:3のディスプレイ
- アルミシェル
の2点だろう。
実機に触ってみてこの2点が特に良いと感じる点だった。僕の様に、この2点が刺さる人には良い機体なのではないかと思う。
エミュ性能は十分:
搭載されているSoCはUnisoc Tiger T618という事で、前述の通り昨年発売されたRG505と同じなので、エミュ性能も同等と考えてよいだろう。
ベンチマークスコアを比べてみたところほぼ同じであった。
具体的にどんなゲームを動かせるかと言うと、
据置機なら、N64・PCエンジン・メガドライブ・PS1位までは問題なし。SEGA Saturn・Dreamcast辺りもほとんどのゲームが問題なく動かせる。
GameCubeやPS2あたりは軽いゲームなら動かせるといった印象だ。
また携帯機ならPSPまでは解像度を2倍、3倍程度まで上げてもフルスピードで動かせる。3DSはやや厳しい。
レトロゲームの携帯エミュ機としては十分な性能だろう。
人気の携帯エミュ機でRetroidPocket3+というのがあるが、これともスペックはほぼ同等だ。
今現在Android搭載の携帯エミュ機の主流機と同等の性能を備えていると言って良いだろうは。
アルミシェルの質感が良い:
携帯エミュ機として十分な性能ながら、コンパクトな印象で、アルミシェルの質感と相まって「密度の高い塊」感があり、手にしていて満足感を得れる機体だと感じる。
同等スペックのRG405M、RG505、RP3+の大きさと比較をすると、RG405Mは特に小さく感じる。コンパクトさを求める人にも向いている機体だと思う。
4インチ・画面比4:3のディスプレイは良いかもしれない:
上記で比較対象に挙げたRG505は、4.97インチの16:9のディスプレイで表示領域としてはRG405MよりRG505の方が広い。
ただ、画面比4:3のゲームを表示させると、4インチ液晶のRG405Mと5インチ液晶のRG505とでほぼ同じ大きさで表示される。
RG405Mの方が無駄の無い表示だ。
コンパクトな機体が好きで、画面比4:3のゲームをメインに遊ぶならRG405Mは良い選択肢になると思う。
3.5インチ・4:3のディスプレイを搭載した機体と比べると、機体サイズはほぼ同じながら表示サイズが大きくなるので、RG350MやRG353Mの様な過去のメタルシェル機を愛用している人のバージョンアップ機としても良いと思われる。
僕は今年に入ってからRG505をメイン機として使っていたのだが、今後はRG405Mをメイン機に変えちゃおうかと思ったりしているw
4インチ・画面比4:3のディスプレイは良くないかもしれない:
一方で、4インチ・画面比4:3のディスプレイには難点もある。
それは、画面比3:2のGBAや、画面比16:9のPSPの横長スクリーンのゲームの表示サイズをRG505と比べると、RG405Mではかなり小さく表示されてしまう点だ。
性能的には問題なくPSPのゲームを動かせるのだが、ゲームの表示サイズが小さい。PSPのゲームを少しでも大きな画面で遊びたいという人には、RG405Mは合わないかもしれない。
十字キーの配置は嫌い:
Anbernic製品はRG350M以降、十字キーが上・アナログスティックが下の配置で来たわけだが、ここにきて何故かアナログスティックが上・十字キーが下の配置に変更をしてきた。僕には残念な変更だ。
つか、コレキライ。
RG405MのSoCの性能的には、十字キーが操作キーのメインとなるゲーム機のエミュがターゲットなるわけで、変更しないで良くない?と思った。
Androidゲームや最新ゲームのストリーミングプレイを意識したのだろうか?
だとしたら、今度は画面比4:3というのは相性が悪い。
十字キーの配置については疑問と不満が残る点だ。
十字キーの入力精度は調整が必要:
携帯エミュ機全般に言える事だが、ボタン類の入力精度や感触・感度は今一つの物がほとんどだと感じる。
Anbernic製品について言うと、どの製品も共通で十字キーの斜め方向が無駄に入りやすいという現象が起きる。
RG405Mについてはどうか?
残念な事に、RG405Mの十字キーについても左右方向を押したのに、斜め上に入力されやすいという現象が起きていた。ただ、今までの製品と比べると多少ましな気もする。
入力精度については、個体差もあるだろうし、人によっては気にならないレベルかもしれない。
僕の場合「超気になる」ので、早速分解して調整を加えることに。
以前RG505で行ったのと同じように、十字キーの軸があたる基盤部分を少し盛り上げて入力精度の向上を図った。
具体的には、RG405Mを分解して下記写真の赤丸部分にアクリルテープ片(0.2㎜)張り付けた。
この調整を加えた結果、斜め方向に入りやすいという現象は無くなり思った通りの入力が出来るようになった。どの程度の厚みを加えるかは何度か試行しながら調整した方が良いと思う。
十字キーの入力精度が上がったことで、キー配置が悪い問題もあまり気にならなくなってしまったw
他の機体でも同様の調整は可能だと思うが、機体によって必要な厚みは異なる。
僕の場合、RG505は0.1㎜、RG353Vは0.4㎜、RG405Mは0.2㎜程盛ると良い感じになった。
余談だが、RG405M分解中にLRボタンの接点を見たらシリコンカバーが付いていた。
これのおかげか、LRボタンの入力音は少し小さめな気がする。こういう細かい工夫がされているのは好みだったりするw
入力遅延は小さい:
新しいエミュ機を手にするたびに気になっているエミュの入力遅延。RG405Mでも確認してみた。
いつもの様に、GBAの星のカービィのミニゲーム、刹那の見斬りで検証。
実機でやると大体10フレーム位なので、10に近ければ近いほど遅延が少ないと考えていいだろう。
で結果は以下。
12フレームはエミュ機としては入力遅延が少ない方だ。
Android機は入力遅延が大きいなんて言われていた時期もあるけど、最近は改善されている様でAndroid12を搭載したRG405Mも、入力遅延は小さいと言える様だ。
エミュレーターは自分で入れなおす方が良いかも:
初回起動時に自動でエミュレーターが導入される仕組みになっているが、バージョンが古いエミュレーターが多い。そのままでも普通に遊べるが、気になる場合は、バージョンアップをするとよいと思う。
各エミュのバージョンアップについては別記事にしたのでそちらを参照。
ランチャーが進化している:
Anbernic製のAndroid機には専用のランチャーソフトが付属しているのだが、RG505リリース時点の物は使う気にならないレベルの物だった。
その後、何度か更新が入って少しマシになって来てはいたのだが、RG405Mではさらに洗練された感じがする。
以前はスタンドアロン版のエミュはランチャー側から選択できなかったのだが、少し前のアップデートでスタンドアロン版のエミュを選択してランチャーから起動できるようになった。
また、RG405Mだけの仕様のようだが、ランチャーのデザインを4つのスタイルから選択可能になった。
ランチャーってデザインが重要っていうかデザインが全てだと思っているので、選択肢が増えるのは良い仕様だ。しかも、Anbernicのランチャーデザインは僕の好み。
ただ、残念ながらタイトルごとのサムネル表示にはまだ対応してないようだ。
まとめ:
コンパクトな機体に大きな画面。
アルミシェルの質感の高さ。
送料含めると約25,000円(販売価格:23,299円 送料:1,699円 合計金額:24,998円)とちょっと高めではあるが、アルミシェル機体であることを考慮すると妥当な値段とも言える。
画面比4:3のゲームをメインに遊ぶ人で、アルミシェル好きなら手に入れて満足できる機体だと思う。
興味ある人は以下のリンクから公式販売サイトをのぞいて観ては如何かなw
NEW ANBERNIC RG405M – anbernic