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Razer Kishi V2 レビュー

今回は、Razer Kishi V2のレビュー。

Razer Kishi V2は、V2と名が付く通り、初代Razer Kishiのバージョンアップモデル。初代と比べて何が良くなったのか?という点にも触れつつレビューをしていく。

特徴:

Razer Kishi V2は、スマホを挟んで使うタイプのゲームパッド。スマホ専用と言っても良い。特徴としては、

  • USB Type-Cでの有線接続による低遅延
  • スマホ装着時の重量バランスの良さ(最大170㎜まで対応)
  • マイクロスイッチボタン
  • メカニカルクリック採用の方向キー
  • スマホケースに対応(ケース・スマホによる)
  • 軽量 121g(実測値)

こんなところだろうか。

初代Razer Kishiも操作性は悪くなかったが、取り回しが悪く使いにくい印象だった。

Razer Kishi V2では、その点も改善されている。

付属品はシンプル:

内容物は、本体と説明書・ステッカー。それと、ラバークッション(コネクタ部分のスペーサー)が2つ付属している(1つは、本体にくっついた状態で梱包されている)

ラバークッションは、厚手の物と薄手の物があり、スマホとコネクタ位置を調整するスペーサーの様に使うようだ。このラバークッションを薄手の物に変えることで、薄いケースならケース付きのままでも装着が可能。

ラバークッションを外してしまえば、厚さ2~3㎜程度のケースであればケースを付けたままでも、装着可能だった。これは便利。

操作性は良い:

各ボタンが、マイクロスイッチボタンになっているという事で、カチカチっと軽く・レスポンスの良いボタンになっている。

ABXYボタンの径は7.8㎜と若干小さめだが、浅めのストロークで押しやすい。ボタン上部表面が丸く角が取れた形になっており、ABボタン同時押しもしやすい。

十字キーは、メカニカルクリック式との事で、ほかのボタン類の様にカチカチした押し心地。十字キーのサイズは23.5㎜で標準的なゲームパッドの十字キーの大きさに近い。

いつも通り、ストリートファイターZero3でコマンド入力チェックをしたが、操作性は◎だ。

十字キーの位置が、アナログスティックの下側というのが、少し気になっていたのだが、実際使ってみると全然気にならなかった。

というか自然に握って十字キーがちょうど良い位置にあると感じた。これは、僕がアナログスティック上、十字キーが下のゲームパッドに慣れてきたからそう感じるのかもしれない。

全体的に質感が良く、ボタン精度も高い印象だ。

初代Razer Kishiからの改良点:

初代Razer Kishiで一番不満だったのが、装着時のがたつき。左右のユニットがダルダルのケーブルでつながっており、それぞれのユニットもスマホに浅ーく差し込んでいるだけだったので、ゲーム中にちょっと力が入るとコントローラーがガタつくという問題があった。

V2では、左右のユニットが固いプラスチックでつながっており、スマホをバネで挟んで固定しているので、ゲーム中にガタつくようなことは無くなった。

また、挟み込む部分の上下がフラットになっているので、Galaxy Z Fold 3の様な、幅のあるスマホでも取り付けることが可能。

スマホによっては不格好になるが・・・

Galaxy Z Fold 3を取り付け

初代Razer Kishiの致命的な欠点は完全に解消されたと言って良い。

M1、M2ボタンが追加:

L1R1ボタンの奥、L2R2ボタンの並びに、M1M2ボタンというのが追加されている。

M1M2ボタンは、クリック感のあるボタンで好きなキーを割り当てることが出来る。

L2R2は、ストロークの長いトリガー方式。

Razer Kishi V2の上部

M1M2ボタンへの割り当ては、専用アプリRazer Nexusが必要になる。

Nexusのボタン割り当て設定画面

背面ボタンの方が使いやすい気もするが、まあないよりはいいかな?って感じだ。

それよりも、Nexusってアプリがいまいち過ぎる。

GameSirのアプリもそうだけど、駐在させておく必要があるアプリでこれがいるとスマホの挙動がおかしくなることがあるので、僕はインストールした直後にアンインストールしてしまった。この手のアプリの挙動は何とかならんのかね?!

ボタンを再割り当てしたい時と、ファームウェアアップデートの時以外はいらないアプリだね・・・・

質感・一体感が良い:

筐体はプラスチックで、121gと超軽量なのだが、質感が良く手触りも良い。PS4のコントローラーに近い手触りだと感じた。

スマホを取り付けた時に一体感があって、あたかもそういう携帯ゲームの様に見える。

Odin Proと比較しても、質感・一体感ともにひけを取らない印象だ。

上:Odin Pro、下:Razer Kishi V2 + Galaxy Note 10 Plus

もし、Razer Kishi V2を先に購入していたら、Odin Pro買わなかった説まであるかも?!と思ってしまった。

いまいちな点:

全体的には、ほぼ満足なのだが、いまいちな点もあるにはある。

まず、右アナログスティック下のNexusボタン。Razer Nexusアプリを入れていると、このボタンで起動できるようになるのだが、位置が悪い。

ゲーム中にスタートボタンと間違えて押してしまいがち。アプリをインストールしなければ、押しても反応しないボタンになるが、そうなるとボタンの存在意味がない。

Razer Nexusアプリに、ボタンマッピング機能等があって、かつ、変な挙動をしなければまだ使い道があるかもしれないが、現時点では、邪魔なだけのボタンになっている。Razer Nexusアプリの機能アップに期待したい。

あとは、スマホと接続するUSB-Cコネクタの位置が、右になっている事。

普通のストレート型のスマホを使う分には問題にならないと思うが、僕の様に変態スマホ(Galaxy Z Fold 3やSurface Duo)で使いたいといった場合は、コネクタ位置は左の方が都合が良い。

気になったのは、こんなところかな。致命的な欠点は今のところ見つからない。

入力遅延は少ない:

入力遅延の確認もしてみた。

ゲームパッドに起因する遅延はほとんどないと言って良いだろう。

なんなら、先日試したGameSirX3より遅延が少ないかも?

まとめ:

スマホで使う最適なゲームパッドを見つけるために、数多くのゲームパッドを購入してきたが、Razer Kishi V2は、ゴールと言っても良いかもしれない。

  • 反応が良く、入力精度の高いボタン類。
  • ケースを付けたままでもしっかり取り付けできる構造。

さらに、

  • 質感も良く、スマホを取り付け時に一体感がある。
  • それなのに軽量。

と、想定外に良い部分もあった。

Razer の公式サイトから購入すると、送料込みで約15,000円とゲームパッドとしては、高額なのはデメリットかもしれない。

個人的には、Razer Kishi V2をスマホに付ければ、Androidゲームも、エミュを使ったレトロゲームも操作性に不満を感じずに、遊べそうなので、これに統一するのもありかな?と思ったりもする。

そうなると、高性能な(普通の形の)スマホが欲しくなるな~w

そうそう、まだ購入は出来ないようだが、今後iPhone対応版もリリースされるらしい。