No Gadget, No Life

ゲームやガジェットの雑記

【雑記】X68000 Z LIMITED EDITIONについて思う事

X68000Zの詳細発表と予約が延期になってしまった。

X68000Zの発表時は条件反射的に「これは買い!」と思っていたが、延期が発表されたのを機に、ちょっと冷静になってX68000Zについて僕なりに考えてみた。

X68000Zとは?:

X68000 Z LIMITED EDITIONは、1987年にSHARPから発売されたホビーパソコン X68000のミニ版という事になるようだ。

僕は当時X68000ユーザーで、今でも大事に実機を保管しているX68000ファンだ。

X68000は、モニターと合わせると40万円位する高価な機体。当時から色々な用途で使っている人がいたとは思うが、僕の場合は主にゲーム機として使っていた。

うちは貧乏ではなかったが、特別裕福な家庭ではなかったので、当時40万円の機体を10代の子供がゲーム機として所有していたのかと思うと、今さらながら親には申し訳ない気持ちが・・・

とまあ、僕的には高価なゲーム機的な印象が強い機体で、当然X68000Zを入手したらゲームを動かしたいと思っている。

ただ、X68000Zは他のミニ系ゲーム機とは色々とコンセプトが異なるので、ゲームメインで考えるのは違う様な気がするのだ。

瑞起のインタビューを見ると、他のミニ系ゲーム機とは開発コンセプトが異なるのを感じる。

実機を再現したフルサイズのキーボード&マウス・トラックボールが付属し、それを使ってもらいたいとある。つまりパソコンとして使わせたいという事だろう。

さらに、X68000の文化を補完したいと言うコンセプトもある様だ。これはつまり、X68000の開発環境の補完的なことだと思われる。

X68000のゲーム環境としての側面もある程度は考慮されるだろうが、そこはメインではないように見受けられる。ゲームパッドも付属してないようだし。

こうなってくると、僕がX68000Zを購入したとして何に使えば良いんだ?となりそうな気がしてきている。

ミニゲーム機としてのX68000Z:

X68000と言えば、当時アーケードのゲームを家庭用の機体に完全移植出来る唯一の機体だった。OSに付属していた、グラディウスの再現性なんて感動ものだった。

同年代のゲーム機は、PCエンジン、メガドライブなどで、X68000の数年後(1990年)にリリースされたスーパーファミコンでさえ、X68000のアーケードゲームの再現度には遠く及ばなかった。

X68000の機体性能を活かしたパソコンオリジナルのアクションやシューティングゲームもあったが、数はあまり多くない印象。

X68000でリリースされたグラナダ。後にメガドライブにも移植された

一番多かったのは、他のパソコンでも出ていたRPGやAVDゲームなどだった気がする。特にちょっと大人向けのAVDとかw

僕としては、X68000はアーケードゲームの移植版を遊ぶ最高の機体という印象なのだが、それをX68000Zに期待しているのか?と問われるとなんか違う気がする。

何故なら、X68000でリリースされていた有名アーケードのタイトルは、今や現行機でいくらでも遊べる。エミュレートによる所謂完全移植版やオプション機能が豊富なアレンジ版もある。

今となっては、過去のアーケードゲームを遊ぶためにX68000を選ぶ意味は薄くなってしまっているのが現実だ。

そもそも、X68000Zを販売する瑞起はゲームソフトメーカーではないので、ゲームの版権等は持ってないだろう。となると、ゲームを収録して発売するには、他のミニゲーム機を販売したメーカーよりも高いハードルを越えなければならず、多くのゲームタイトルを収録してX68000Zをリリースするというのは難しいだろう。

そう考えると、X68000Zのミニゲーム機としての価値はあまり高くないように思われる。

X68000Zをどう使うのか?:

ゲーム機としてはあまり期待できないとなると、X68000Zに何を期待すればいいのだろうか?仮に購入したとして、何に使うのか?現時点では想像ができないw

使用用途が見つからないまま、オブジェになってしまう可能性もある。

そうなると、X68000Zの販売価格も気になるところだ。実機を再現したフルサイズのキーボードとマウスが付くことからも安くはないだろう。僕の予想は5万円前後。

5万円のオブジェ・・・・いらないな~(汗

ますます、購入するかどうか悩ましくなってきた。

どんなX68000Zなら欲しいのか?:

正直ミニPCとしてのX68000Zにはあまり魅力を感じない。X68000をソフト的に再現したいなら、PCのエミュレータでも良いのではないかと思ってしまうからだ。

X68000は公式からOSが無料公開されている。個人利用の範疇ならこれをダウンロードして無料かつ合法で使える。これとXM6などのエミュレータを合わせれば、現行のPC上でX68000をソフトウェア的に再現することが出来る。

X68000Zもエミュレータであると想定されるので、素のX68000の再現性という意味ではPC上で実行するエミュレータと大きく違わないような気がする。

むしろ、X68000Zは商品となるのでSHARPが公開している公式のOSを同梱することはできないだろう。となるとどうやってOSを再現してくるのか?この辺は見ものだ。

PC上でほぼX68000が再現可能なら、普通のPCとしてX68000Zを売り出せばいいのではないか?と思ったりする。

瑞起の開発コンセプトもホビーパソコンであるX68000の再現という事であるのなら、ミニにする必要は無く、原寸大のX68000+モニターを再現し、見た目だけX68000のWindows機として再生させてみた方が面白い気がする。

X68000の機体デザインは是非再現してほしい。

こんな形のWindows機だったらテンション上がるw

プリインストールソフトとして、瑞起がカスタムしたX68000エミュレーターが付属しているとかどうだろうか?

X68000に付いていた入力ポートなんかもハード的に再現して、そのままWindows上で使えるようにしてしまったらなお面白い。

まあ、価格は爆上がりするだろうけどw

 

まだ、X68000Zの詳細発表がいつになるのはわからないが、僕らの期待を上回る衝撃の内容を期待したい。

www.zuiki.co.jp